<健康保険を取り扱わない理由>
わたしは18年ほど健康保険で治療を行った経験から、平成元年に健康保険での治療をやめることにしました。その理由は以下の2つです。
1)健康保険の診療では、自分の良心(患者さんを自分の大切な家族の一人と思って診療したいという思い)に恥じない治療を行うことができないと判断しました。私の治療を全面的に信頼して、口を開けてくださる患者さんに、短時間の治療や、感染予防が不十分な診療をすることはできなかったのです。良心的治療(当たり前の治療)をしようとすれば一人一人に最低一時間以上の治療時間が必要です。でも健康保険での治療で、患者さん一人一人に一時間の時間をかけていたら、当院はすぐに経済的に破綻してしまいます。やむを得ずに自分で診療代金(自費診療)を設定したのです。
2)最良の治療を行っても原因の除去ができていなければ必ず数年で再発してしまいます。予防は患者さんが行う正しい歯磨きが基本になりますが、完全な予防には歯科医師や、歯科衛生士による定期検診も必要です。つまり、患者さんと専門家の両方が責任を持ち合わなければ、むし歯や歯周病という生活習慣病は予防できないのです。予防のシステムを院内に治療(修復、修繕)と同じウェイトを置いて作り、治療後のメンテナンスを通して、患者さんと一生涯に渡っておつきあいをしたいのです。予防は治療に勝る最高の医療だからです。しかし、こうした治療システムと予防システムを効果的に組み合わせたシステムは現行の健康保険では十分に実行できないのです。
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